雀鼠　散文詩　金魚のはく息は泡・・・・
JAKUSOSelected Prose Poems｜Goldfish Breathe in Bubbles ....

◆本書は、絵を描くことでそれまでの葛藤から解放され、自分の在りようを素直に受け入れられるようになった、美術家のささやかな記録である。幼少のころから現在まで、その時々の心情を記した言葉と、心象を投影した画像からなる散文詩59篇。

私の青春ヨリ
友人と胸を弾ませて未来を　語り合った　青春……
近付く男を上手に上手に　扱い続けた　青春……
親との断絶を真剣に　考えた　青春……
大腿に鮮血したたらせ　　　　　　涙流した　青春……
燃えた空気と青い海に　胸おどらせた　青春……
混沌の深夜に酒臭い　身体さらし続けた　青春……
誰かも言ってた　　　　　青春って　なんだろう
君にはもうない!
その代わりに　君が得るものは　なんだろう？

■雀鼠（じゃくそ） 略歴
東京生まれ、美術家。
内側から湧き上がる感情と表出の落差に苦悶しつつ、自責的性向から自殺願望が付きまとうようになりました。
そんな時、絵を描き始めたのです。物の姿を写すのではなく、表現的なものでした。紙、カンヴァス、絵具などの物質は私の動作を直に反映しさまざまな表情を見せてくれて、そこはかとなく救われる思いがしたのです。そして、自己を「生」と繋ぐために「絵画」を選び、生まれてきた意味を見出し、現在も制作、発表を続けています。
ここに綴った59篇の散文を「詩」と呼ぶのは言い過ぎのようですが、すでに長い人生を経てきて、その時々に、自己の心象（イメージ）を紡ぎ出した言葉のかけら達です。


定価：1,980円（本体1,800円＋税10％）
A5判［210 × 148 mm］ 136頁
2023年6月20日発行
ISBN 978-4-9912104-3-3
発行：GAF出版局

著者　雀鼠
編集　大橋紀生
デザイン　北村晶子
写真　著者＋PIXTA（ピクスタ）
ドゥローイング　大橋彌生

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